ちぼにだ。
突然だが、バイナリーオプションで「勝てない」もしくは「プラスにはプラスなんだけど、時間ばかりかかって見合った利益が出ていない」という奴がいたら、まずは「勝率」「確率」「期待値」を調べる事をオススメする。
バイナリーオプションは「FX」とは違う
バイナリーオプションは難しい。実に難しい。
ただ「上か下か」なんだが、この「ただ」が難しい。 勝負自体は簡単なんだが、「勝って利益を出す」となると非常に難しいのだ。
それが何故か、解説していこう。
バイナリーオプションの期待値
まず、バイナリーオプションの期待値から見ていこう。
バイナリーオプションで言う「期待値」とは 取引によって得られる金額の平均値 だ。 ちなみに「勝率」は「取引に対して勝つ確率」だから「期待値」とは違うからな。 期待値の計算方法はこうだ。
(掛金×利益率×勝率)ー(掛金×負率)
これにバイナリーオプションを当てていこう。
- 掛金:1回のエントリー金額 1,000円
- 利益率:ペイアウト 1850円
- 勝率:例えば60%
- 負け率:40%
さて、100%-60%=40% 利益率の1,850円は、内1,000円が掛金だから実際は850円だ。 したがって、
1,000円×0.85(850円)×0.6(60%)-(1,000円×0.4(40%) =(510円)-(400円) =110円
ということになる。つまり、1,000円の掛金で60%の勝率で買った場合、110円利益が得られるということだ。 これが、 10,000円なら1,100円 100,000円なら11,000円 1,000,000円なら110,000円 となるわけだ。
ただ、これはあくまで「勝率60%」での話だ。 これが、勝率「50%」になると、
(425円)-(500円)=-75円
と、マイナスになる。これが「バイナリーオプションは最初から期待値がマイナス」という根拠だ。例えば、一対一のじゃんけん勝負は「期待値50%」だが、丁半サイコロのように「胴元が場所代金を徴収」するような場合は「期待値マイナス」ということだ。¥
ちなみに、勝率が59%まで上がると
(501.5円)-(500円)=1円50銭
と、わずかだがやっとプラスになる。
「じゃ、勝率59%以上なら儲かるじゃん」
というわけだが、これがそう簡単なものではないのだ。 バイナリーオプションの場合、「〇〇円に到達」というより「〇〇の時点で上か下か」の確率50%勝負だ。もちろん、FXのように環境認識をして、ある程度価格変動を読むことができるが、「〇〇分後に〇〇」となると簡単にはいかない。
「いやいや、Amazonで爆売れ中の本の執筆者でYou Tuberの●●は勝率90%のインジケーター売ってるぜ!?」 とか言うとすれば、あれはあくまで「販売者の勝率」だからな。誰でもインジケーターのサイン通りに取引して勝率90%ではないのだよ。そもそも、「上か下か」の1/2勝負に勝率90%は数学的にありえない数字だ。普通は根拠となるインジケーターや環境認識をいろいろ組み合わせたとしても、せいぜい51%~61%が限度だ。(127個のインジケーターを、総額数百万詐取されてきた俺比)
もし仮に勝率90%あるとしたら、それは使用者の裁量取引も含めてって事だ。FXでもそうだが、毎日何時間もチャートを眺め、全てを捨ててFXに没頭し勉強してきた者がやっと手にできる高勝率であって、「副収入」などと甘えた輩には絶対身に付けられない。
話を戻そう。つまり、「勝率90%」をうたうインジケーターは「販売者」が勝率90%であって(それも本当かどうか怪しいものだ)、購入者がそのインジケーターを使用して90%の勝率を出せるとは限らない、いや、間違いなく出せないって事だ。
あと、「一週間で400万円」とかいうやつあるだろ。あれも自称勝率90%ならなし得る金額な。ただ、ほとんどが「自称」だが稀に実際の勝率を正直に「60%です」というやつがいる。そいつが仮に「一週間で400万円」と言うのだとしたら、それは「確か」かもしれない。
が、だとしたらこうだ。
- 1回の掛け金が10万
- 勝率60%
- 5日で800回取引
100,000円×0.85(85,000円)×0.6(60%)-100,000円×0.4(40%) =(51,000円)-(40,000円) =11,000円×400回取引=4,400,000万円
これなら確かに「一週間で400万円」は可能だろう。ただし、10,000回以上のバックテストの結果で勝率60%だからな。場合によっては負け続けて100万円近くマイナスになる週も出てくる場合がある。となると、メンタルが鍛えられていない素人では難しい金額だろう。
そもそも、youtuberやブログで販売しているインジケーターは、無知で詐取しやすい「一般人向け」だ。一定の知識がある人間はバイナリーオプションのサインツールなど使わない。仮に使うとしたら、金がたっぷり余っていて、 「安い金利の銀行に預けておくより年利1%でもあるなら投資しておいたほうが得」 という人がやる事だ。
勝率
次に勝率の話をしよう。
インジケーター等で勝率を出すにはバックテストで最低でも1000回は該当箇所の勝敗を確認しなければならない。 そして、1000回テストした時点で勝率が49%だとしたら、もう1000回回してみる。まだ50%切ってるようならとにかく60%に近づくまで回して「勝率〇〇%」という結果でインジケーターを販売している。「大数の法則」というやつだ。
だから、 「インジケーター使ってるけど、一週間経過してもマイナスなんだけど!」 なんてのは当たり前の事で、販売元にコレ言っても「最低でも1年」「長い目で」「投資ですから」「最初はマイナスでも、最終的にはプラスになる」などが返ってくるだけだ。
結果
一定の予測が効くFXと違い、バイナリーオプションは博打だ。ただでさえ「〇〇分後に上か下か」という博打の上、短時間で出まくりのノイズを当てるゲームだ。 FXなら当たり前の「テクニカルは短期足では効きにくい」というのがコレに当たる。運要素の強い「じゃんけん」や「コイントス」がバイナリーオプションだとすると、戦略を立てて勝率を上げる要素も時間もあるのが「FX」や「ポーカー」という感じだろう。 単純かつ短期で決まる勝敗は「戦略」よりも「運」によるからな。
あと、くれぐれも言っておくが、期待値はあくまで「期待」だからな。 確実ではなく「期待」であることを覚えておけ。
結果、
- バイナリーオプションは短期勝負に向かない
- バイナリーオプションは「長期投資」と捉える(年利10%ツール)
- バイナリーオプションで利益出すなら、勝率59%以上の自動売買ツールを使う
- 利益は「年利」で計画を立てる
だ。もっとあるが「とりあえず」、だ。
なお、裁量取引でも良いが、「バイナリーで生活する」が目的の場合、まぁ掛け金がでかい場合は場合は別として、最低の1,000ベットで勝率60%程度だとすると朝から晩までチャート眺めてパソコンに張り付いてなければならないからな。
但し!
但し、バイナリーオプションは、極めれば短期でかなり稼ぐ事ができる。FXのスキャルピングよりも早く、多く、稼ぐ事ができるのだ。一番短い取引では「30秒」という驚異的な短時間があり、勝てばベット金額の1.9倍。30秒先に見える死活を1日数十回繰り返すから、やるんだったらメンタル鍛えてから挑めよ。
なお、ここでの勝率は「マーチン無し」の場合だから勘違いするなよ。
以上だ。